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社長挨拶


サラリーマン時代に8年間程、独学で研究してきた燻製製品を製造し販売しております。
私は、17年間勤めた秋田県由利本荘市の電子部品製造会社を退職し、2010年7月23日に秋田で初となる燻製専門店を起業しました。

弊社の燻製は食べやすい飽きない味で「お客様に喜ばれるものを」第一に日々商品開発し、燻製商品を販売するに至ります。



燻製は食品加工の中で、「手間がかかる」というイメージがあるのではないでしょうか?

私が作る燻製は、時間と手間を惜しみなく費やした「昔ながらの製法」の手作りの燻製です。

最近ではテレビなどで燻製がテーマになった番組をよく見かけるようになり、自然に燻製商品が世の中に多く出回るようになったように思えます。

燻製は作り方や味付けがさまざまですが職人によって全く製法が違うため、一概に燻製とはこうだと決めつけられない部分があります。

やわらかい燻製
固めの燻製
スモークが濃い燻製

このような、さまざまな特徴があり、お好みも分かれるでしょう。

私は着色料、保存料が無添加で燻製に合う食材をできるだけやわらかく、ソフトな舌触りで上品な香り付けになるよう商品にこだわりを持って作っております。

       

燻製には作り方やこだわりに大きく違いがあります。
そこでよく質問を受けることや、最近私が日々感じることを書き下ろしたいと思います。


燻製ってどんな意味?



燻製の本来の目的

燻製(くんせい)やスモークの本来の目的は、そもそも燻製の最古をたどれば、肉や魚の保存性を高めるためです。

燻製は食材に塩分を含ませ味を調えるとともに水分を出します。

干物が良い例ですが、魚介類を干すと水分が抜け縮みます。

鯵やホッケの干物は水分が抜けて魚の味が凝縮されておいしいですよね。食材の水分が抜けると同時に雑菌も減り保存期間が伸びるわけです。

燻製とは、水分が抜けた食材をさらに燻しあげることで乾燥が進み、食材の表面を茶色い膜で覆い雑菌の繁殖を防ぐ食品加工をいいます。

燻製はいつからあったの?

燻製の最古をたどれば紀元前58年にまでさかのぼります。

             
およそ2000年前の話。

古代ローマ帝国時代のゲルマン人がドイツ地域で食材の保存方法として燻製をあみ出したといわれております。



当時は冷蔵庫なんてありませんでした。食材を塩漬けし、スパイスで風味付け、煙で燻したところ偶然保存性が高まることを発見し、燻製という手法が広まったといわれております。



当時では保存料や着色料などの添加物がありませんでした。
ですから、燻製の原点は、酸化防止剤、着色料、防腐剤などを食品に混ぜるなどの行為ではありません。

最近ではハムやベーコン、ソーセージなどの肉の燻製は今や近所のスーパーマーケットやコンビニエンスストアでも購入できます。

それだけ現代では燻製が世の中にたくさんの食材で存在するようになりました。


しかし、これらの食品は残念ながら本来の燻製の原点である保存料や着色料などが無添加ではありません。

現代は利便性の方が優位になり、安心安全と言える食品が減ったように思えます。

燻製は昔から伝わる世界中で食べられている昔ながらの食べ物です。

手作りで一手間かけて作った昔ながらの製法の燻製は、味わい深く、贅沢な時間を演出させてくれることでしょう。

ぜひ、皆さんに無添加の昔ながらの製法で作られた燻製を食べていただければと思います。



株式会社チャコール 代表取締役 長浜谷 聡



2002年7月     自宅の庭で初めて燻製を作る
1000円程度の燻製器キットを購入し、べーコンを作ってみた
しかし肉の中心まで火が通らず失敗する
2003年5月  ブロックを積み上げ燻製窯を作り、試作をする
2007年6月    ブロックで作った燻製窯では隙間が多く、煙と熱が逃げやすいことに気が付く
その後、木製の燻製窯を考案し試作を重ねる
2010年7月   岩城の燻製屋チャコールを起業
当初は製造工房と販売店舗を合わせ、約8坪の中古で購入したプレハブから始めた 
2016年2月    移転し新工場を構える
2019年3月     食品衛生管理者を取得
2022年11月    株式会社チャコール設立





今まで使用・製作した燻製器の紹介
  2002年燻製器1号

初めての燻製は金属製の燻製器をホームセンターで購入し、ベーコンを作ってみた。
しかし表面が固くなり焦げた状態に。切ってみると肉の中が生。
次はボイルした肉を吊るし燻製をしてみたが豚の角煮のような食感になってしまう。
味も燻製の風味とは程遠く、ただ煙臭いだけでイマイチ。

チーズやたまごの燻製は温度調整がうまく出来ないため、固い仕上がりに。
スモークの香りがきつく食べているうちに味に飽きてしまうため不満。

しかしこの頃は燻製器のしくみや温度に対する知識が乏しく、なぜ表面が焦げ、肉の中が生になるのか理解ができなかった。
  2003年燻製器2号

金属の燻製器では温度が上昇しすぎた場合の対処が難しいと判断。
熱がちょうどよく逃げ、ある程度の温度に保つには石窯が良いのでは?と、試しにブロックを積み上げ燻製窯を作る。
結果ベーコンがふんわりとやわらかく出来上がり、中まで火が通り納得のいく仕上がりになった。

ベーコンのほかにも鶏もも肉や魚類にも挑戦。
火加減のコントロールが思うように出来たため、素材が変わっても簡単に自分が食べたいと思っていたやわらかい食感の燻製を作ることが出来た。

しかしブロックでは隙間が多く、煙が逃げてしまう。
もう少し機密が良ければ、より香り豊かな燻製が出来上がるのでは…と思うようになる。
  2007年燻製器3号

ホームセンターから木材を購入し、木製の燻製窯を作る。
図面を作成し、網がセット出来る自分が使いやすい燻製窯を作った。
温度管理と程良い燻製の香りの本格的な燻製を作ることに成功。

多種類の燻製を作っても毎回失敗せずに同じ仕上がりの燻製になった。
この頃から将来燻製専門店を起業したいと考えるようになる。
  2010年燻製器4号 
大型の木製燻製窯を2台作る。
温燻製・冷燻製を大量に作れるようになる。
  2013年燻製器5号 
セミナー用に段ボールで燻製窯を3台作る。
 
2014年燻製器6号 
セミナー用に木製燻製窯2台を作る。
  2014年燻製器7号 
販売用に木製燻製窯を考案する。
 
2016年燻製器8号 
秋田杉の合板で大型の燻製窯を3台作る。
販路拡大やOEM共同商品開発などの業務拡大に伴い、今後燻製窯を増やす見通し。